本部土曜日初級教室
徳田美香
<最初の五年>
2005年9月から無極静功の教室に通うようになり11年が経ちます。合宿には諸先輩からの
お誘いを受け2007年秋から参加させて頂いてます。
何事も覚えの悪い私は最初の5年間は「養生十二法と太極24式」の動きと順番を覚えるだけで時間が
過ぎてしまいました。
推手も土曜日教室では最初から練習してますので手足の動かし方はわかりましたが、
「腰を使っての円運動(動作)」とはほど遠いものです。
最初の2年は土曜日教室に毎週参加することができれば良し!というレベルでしたので、
『養生十二法と太極24式』の形・動きの名前も覚えていませんでした。
「大転環」を「大回転」と言って笑われたこともあります。
合宿へ参加し始めた時には「太極拳ことば」が全くわかりませんでしたので、
「三円式の腕は肩甲骨の所から伸ばす意識だと疲れないよ」「攬雀尾はお腹の前で円を」
「○○の時は腰を使えばいいのよ」「軸をまっすぐして」「手と足を合わせないとダメよ」
「力抜いて」といろいろアドバイスを頂くのですが、「何のこと?」と身体も頭も全くついていけない状態でした。
推手に至っては「活歩推手」を初めてやったのも合宿の時でしたが、私より体型が断然小柄で華奢で年齢も年上
の方から、サァーサァーと飛ばされて、私はあの合宿の体育館をダァッー!ダァッー!と走り回されて、
ゼェーゼェーと息があがってしまいました。
お相手の方からは「あなたの力が走らせてるのよ。私は返しているだけ。わかる?」っと言われましが、
全く理解できませんでした。
私がこの後、本部で行われた薛先生の研修会に参加する様になったのはこの一言から始まってます。
合宿後に先輩方にその都度お聞きしたことは「推手が強くなるにはどうしたら良いですか?」と尋ねると、皆さんが
「『養生十二法と太極24式』を正しくできないようにならないとダメね!」と同じ回答をされましたので、
この辺りから初めて無極静功の『養生十二法と太極24式』」興味をもち5年かかってやっとスタートラインに
立ったかなぁと思います。
たぶん皆さんが1年目〜2年目で感じ取ることができる事を、私はスゴく時間がかかってのスタートになりましたが、
合宿での諸先輩のアドバイスやその時同じ場所で過ごさせてもらうことができて
気づかせてもらえた事がたくさんありました。
<それからの3年間>
どなたかの計らいで昇段試験が土曜日に実施されることになり、土曜日教室のメンバーも受けてみようか?の雰囲気
になったので、私も便乗して「昇段試験を受ける」が目標となりました。
その頃は、本部の研修会参加も回数を重ねていましたので、動作の名前は覚え、薛先生の本「養生気功法」も読む回数
が増えてました。
たしかに仮「昇段試験を受ける」といういことで、「言葉の意味」を考える機会を与えられたように思えます。
また、「他の方の動き」をよく見るようになったのもこの頃です。身体の向き、手の位置、足の方向、動作の速さなど、
私と比べると違うところばかりで試験前には愕然としてしまったこともあります。
その都度諸先輩の方々にたくさんのアドバイスを受け大変お世話になりました。
理論では過去の出題傾向を自宅のFAXまで送付いただいたり、同じクラスや研修会でご一緒している方は、私の動作を
見ていて下さっていて終わってからコソッとアドバイスを頂いたりと本当に感謝です。
おかげさまで無事に昇段いたしました。
<10年経っての今>
『太極108式』にいきなり興味を持ったのも三年前の合宿へ参加したときです。
ある先輩の動きがふと目に入り『太極108式』が「格好いい!」と突然思えてしまいました。
お一人の方がその様に見え始めると他の方の動きも同様に見えて、私も覚えたい!という衝動的になり、
その後の休憩時間にその先輩の所に駆け寄って「『太極108式』を覚えるにはどうしたらよいですか?」と質問してました。
『太極108式』=「格好いい!」という感覚的なことで始めてしまいましたが今は覚えることがスゴく面白いです。
未だに基本動作を考えながらでないと動けませんが、『養生十二法と太極24式』と合わせて考えられたり、
教室に通い始めた頃からお聞きしている
・上下、左右、前後の位置、向き、距離
・手のひら、指の間、脇などの緩みの様な円(球)の様な感覚
・足首や腕の軽さの感覚
など、初級の基本的なことが今やっと気づけているような気がします。
私の場合は自分だけで気づくことはほとんどできません。
外からの影響・刺激によって気づかせて頂くことばかりです。
合宿で参加することで何かを気づかされたり興味をもったり、何か感情の変化が起きたりして、
それをその後 諸先輩や同じ教室の方に伺ったりして目標となるものができるのが最近のパターンになってます。
その都度課題ができるのですが、徐々に理解できたり数年越しの課題となる場合も多く
進歩も遅いのですが、まわりに憧れる先輩はたくさんいらっしゃいますので、
これまで同様にたくさん質問していろんな事をお聞きできればと願っています。
そうすれば、薛先生のご説明の理解力もアップできると思い、私の進歩も望めるかな?と思います。
これが合宿や研修会へ参加する現在の私の理由になります。
特に本部研修会の参加は「スポット」ばかりで
担当指導員の方にはやりづらい点が多々おありかと思いますが、
今後ともご指導の程どうぞよろしくお願い致します。
<末尾にて>
今月 石井指導員の悲しい連絡を受けました。
石井さんの担当クラスに参加することはできなかったのですが、
本部研修会でご一緒することはありました。
その際にたくさんの事を教えて頂きました。
「足の裏のこと」「指先と方向のこと」「鼻先とへそと目線のこと」などお聞きできまして、
おかげで『行歩法』がすごくやりやすくなりました。
このことは決して忘れません。
他の方にもうまく伝えられたらと思っております。
ご指導頂きましてありがとうございました。
2016年6月
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