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小事典「あ行」

薛 永斌

太極拳の基本理論には世界万物は陰と陽の両面を持ち、その相反する性質の調和によって形成、維持されているという陰陽哲学思想がある。
陰は物事の内面,裏の部分、また静かな、受動的ような状態を意味する。

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薛 永斌

太極拳と気功の特徴は"円"である。ほかのいろいろな武術、体操などと違い、"円"で姿勢を纏め、曲線で動作を展開させる。
宇宙では、星のように大きな物体から、分子、原子のような極小の物質に至るまで、形は円であり、運行の軌道は曲線である。
形として、円は空間的に大きく、強く、かつ安定しており、自己を守るために最適なかたちを持っている。また、曲線は活発で、あらゆるものの運動の自然の流れである。
養生法としての気功法、健康法や武術としての太極拳が優れているのは、この特徴を持っているからだといえるのである。

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小事典「か行」

気穴

薛 永斌

気穴(ツボ)は気が経絡上に位置する集中部位、出入口と考えられる。
電車の線路、駅、人を例にして経絡、気穴、気の関係を説明すれば、経絡は線路に、気穴は駅に、人は気に相当する。
鍼・灸の治療応用にWHOによる認定された気穴の数は360以上がある。

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気功

薛 永斌

長い歴史の中に気功は養生法として発展してきたのである。
約4000年前から、人々は人間を自然界の一部分として認識し、自然との調和は人類の生存と発展に係わる基本原則として実践してきた。
それはいわゆる天人合一という自然哲学の考えである。

人間の体は自然界と密接に繋がっており、また自然界の四季、昼夜などの変化と同様に人間の体内に一定の運行の秩序と生体エネルギの交流があり、そのバランスこそ健康を維持するポイントである。その生体エネルギは存在するが見えないため気と称し、その気の通路は、経絡と称する。
病気になったとき、体になにかアンバランスが生じて、病気の原因になっているためと認識し、体のバランスを取り戻すため、自然界にある植物や動物、鉱物などを適量に薬として使用してきました。それは漢方薬の起源である。
経絡にある気が集中するところは気穴と言い、気穴と経絡を刺激、調整することによって、体内の気のバランスを回復させる治療法は鍼灸、按摩(指圧)である。

また、人間は自分の姿勢と意識を適当に自分で調整することによって、生体エネルギの気を養い、バランスを維持することができる。健康と長生きのため、古くから多くの人々が実践してきて、それは気功である。
気功法はもともと漢方薬、鍼灸、按摩(指圧)と同じように漢方医学の領域に属し、養生健康法として応用され、のちに心身統一の精神修練法としても伝えられている。

気功法の内容は最初の簡単な練習方法から現在の体系的な内容まで発展してきて、流派もさまざまあるが、長い間に秘伝として、各流派とも本流派の弟子にしか伝えなかった。そのため、気功の歴史は長かったが一般の人々は気功について殆んど知らなかった。

1950年代から気功法は社会に登場し、病院や療養院などで患者の病気回復のため、治療の一手段として応用され、1970年代末から、社会的に広く普及され、現在、太極拳と並べ、多くの国と地域の人々に健康法として応用されている。

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気順

薛 永斌

気功と太極拳を練習するとき、手や足、体が温かくなり、手のひらはむずむず感じる。
激しい運動ではないのに、手のひらの色が赤くなるのは体の血液の流れが良くなっている証拠である。また全身に細かい動きと充実感が感じられる。
これは気功あるいは太極拳だけの、いわゆる「気順」状態であり、この状態が健康に繋がる。

気順状態に達するには、調身、調心、調息が必要である。調整のポイントはたくさんあるので、初心者にとって少し難しいかもしれない。しかし基本の3ポイントを実行すれば、徐々に気順状態に入ることができる。

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空勁

薛 永斌

相手にすぐ的確な攻撃ができますが極めて近くで止めて相手の体を接触しない、相手になるべく傷害を加えない高級練習法。普通の戦い実践練習法をしっかり習得してから空勁を練習すると相対的に安全だけでなく、技の使用、間合い、角度とスピードなどもっと工夫する必要があるので、レベルのアップに有効です。

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形意拳

薛 永斌

内家拳の代表的な拳法の一つで、心意拳から変化したものです。動作 は簡潔で、打撃力が強く、後に王郷斎氏はそれをベースに意拳を創造しました。

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形正

薛 永斌

太極拳と気功の調整は形からである。勁と気は形から生まれ、形によって変化する。正しい姿勢と動作は気の流れを促進させ、人体によい影響を与える。

形の調整には三つのポイントがある。
まず、形が安定しているかどうか、それは体の重心と関連している。
次は、体のあらゆる部分がまとまり、統一できているかどうか、それは腰を中心とする動きがうまくできているかということである。
最後にその形に余裕があるかどうか、それは中身の問題で、すなわち気感があれば形は生き生きとした状態になるのである。

形正は自然で美しく、ゆったりとした姿という意味である。

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経絡

薛 永斌

気という生体エネルギーが体内を循環する経路である。気の流れは健全でバランスよい状態であれば、健康体になる。
経絡には十二正経、奇経八脈(任、督二脈を含む)などの主要な二十経路がある。

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薛 永斌

合とは練習の程度、即ち功夫の表現である。   

人間の身体は高度的な精密な統一体で、その各部分の協調と統一への動き(合)は私たちの健康を促進させると考えられている。太極拳、気功はその"合"を重視し、"外三合"と"内三合"に分けて、細かい調整を行う。

"外三合"は単純な形の調整だか、体の上下のつながりでもある。

"内三合"はまず意識の調整から、内気の感じと形との統一、そして体内の自己コントロール能力の向上へと発展する。

練功の範囲の"合"の意味を超えて、練功の実践と理論の"合"、修業と社会的な応用の"合"、そして悟り、人格の完成へと繋がる。

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合陰開陽

薛 永斌

太極拳と気功を行うとき、体の内側と外側の関係について、“合陰開陽”というポイントがあります。体の内側とは手と足の内側及びボディの正面で、体の“陰”の部分に属し、体の外側は手と足の外側及びボディの背面で、体の“陽”の部分に属します。

“合陰”はその“陰”の部分を柔らかくリラックスさせ、円の形に繋がるように調えます。 “開陽”は体の“陽”の部分を充分に空間へ伸ばします。

どんな姿勢でも、同時に“合陰開陽”を達成する必要があります。いわゆる陰陽のバランスの調整です。このポイントを達成すれば、自然で綺麗な姿勢になり、体も楽になります。養生十二法、五番目の“陰陽開合法”はその調整の動作です。

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小事典[さ行」

散手

薛 永斌

 

制限が一切なく、完全な自由攻防で、真の武術格闘です。

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上虚下実

薛 永斌

 

太極拳と気功を行うとき、上半身と下半身の関係については、“上虚下実”というポイントがあります。上半身の姿勢と動作は柔らかく緩やかに展開していることに対し、下半身はしっかりと、いつも安定の状態を保ちつづける必要があります。人間の身体を自然界に生きて生命力溢れる樹木に例えれば、手は空間に伸びる枝葉であり、足は地面に深く下ろした根のようです。 
しかし初心者は上半身が硬く、下半身が脆くて、不安定の状態、いわゆる“上実下虚”の状態になりがちです。 “上虚下実”を達成するには、
   1. 膝を緩め、重心を安定させます。
   2. 背筋を伸ばし、肩の力を抜いて、両腕を円で繋がるようにします。
   3. 上半身と下半身のバランスをとります。
そうすれば、姿勢は自然かつ綺麗で、楽な練習も出来るようになります。
 

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心意拳

薛 永斌

 

心意六合拳とも言われ、太極拳、八卦掌と並んで内家拳の代表的な拳法の一つです。
動きはシンプールであるがかなり精巧的で、スピードも速く、攻撃力の強い拳法です。

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推手

薛 永斌

 

太極拳攻防練習の基本です。お互いに手で接触し、いろいろな技を使い、攻防を行います。足が動かないのは定歩推手で、動くのは活歩推手です。

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薛 永斌

気功はよく"静功"と言われている。"静"とは動きがゆったりしていることだけでなく、意識が穏やかで集中していること、いわゆる"入静"状態のことである。
瞼を緩め、目を"半眼"状態にし、鼻先をお臍に向け、気持ちを"丹田"におく。
雑念を払い「外部に向ける意識の働き」である"心"を、「自分の体内でコントロールさせる意識の働き」つまり"意"に転化させれば、気持ちは落ち着き、集中力は高まる。
その時、体の動きの変化や気の感じがわかりやすくなり、"静"と"動"のバランス――つまり"静"の中に"動"があり、"動"の中に"静"がある状態を感じやすくなる。
自分の体の状況を把握することで、全面的なバランスと調整を行うことができるのである。
また"静"を深めれば深めるほど、内気は活発になり、細かく形の調整ができ、もっと気分は楽になる。この状態が健康に繋がる。

「無極静功」という名前の"静"はこのことをいう。

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薛 永斌

松とは鬆という文字の簡略字で、緩めるの意味を持っている。

太極拳と気功を練習し始めるとき、よく体に余計な力を入り、緊張感を生ずるのである。

形をしっかりさせることが大事であるが、それと同時に余裕をもって常にリラックスする状態を保たなければならない。

"放松"というのは余計な力を入れないで、形の内部には空間が感じられ、形の外部には姿勢がのびのびしている状態を目指して調整する過程である。

穏やかで余裕を持つ形は内気の流れをよくするだけでなく、精神の安定にもよい影響を与える。

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小事典「た」

太極拳

薛 永斌

太極拳はもともと一種の武術、すなわち格闘技である。
従来の武術は筋肉のパワー、動作のスピードをベースにプラス攻撃と守りの技、何千年という時間の中に大勢の人々の実践と研究によって、多彩な種類、ほとんど数え切れない流派まで発展してきたのである。

約1000年ぐらい前、中国唐王朝から宋王朝時代に変わり、芸術、哲学、武術などの文化領域はもっと成熟して行く。武術の方面では、人間の内面、すなわち意識のコントロールとパワーのコントロールを重視するようになり、従来の武術に気功の要素を入れ、新しい武術が誕生したのである。外見から見れば、従来の筋肉のパワーと動作のスピードをベースとした武術の猛烈さ、素早しさと違って柔らかく、ゆっくりした動作をベースとし、ときには激しい集中攻撃を含めるのはその特徴である。

従来の武術と区別するため、新しい武術を内家拳と称し、従来の武術を外家拳と称する。それは新しい武術は主に人間の内面の意識と気のコントロールを重視し、従来の武術は主に筋肉のパワーと動作のスピードを重視するためである。
内家拳の種類もいろいろあり、例えば、蟷螂拳、南拳、詠春拳、形意拳、心意拳、八卦掌などがある。内家拳の中に、約300年前、陳式太極拳が作られ、のちに多くの流派に発展してきた。

太極拳は陰陽思想をベースに徹底的に合理性を追求する。その特徴としては、形は腰を中心とした円運動、パワーの運用は丹田を中心とした内的調整であり、またバランスを重視するのだ。
太極拳は武術の中にもっとも哲学的、芸術的、かつ実用的なもので、意識と体の各部分を総動員し、以内制外、以柔克剛、最大限に相手と調和を取る。
太極拳は従来の武術の空間を大いに拡大し、その流れを豊かにし、一種知的武術といえよう。また、武術としては合理的な洗練されたもので、女性でも十分楽しむことができるし、上達することができるのである。

近年では、太極拳は優れた健康法として国際的に広く普及されているが、その武術的な技についての研究及び継承も重要なことであろう。

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調身

薛 永斌

調身とは、姿勢、動作を調えることで、練習の第1歩である。

形は気の活動の基礎で、意識の安定にも影響を与える。形が正しくなければ、気は散乱する。形は自ら自然な生理形態をもっており、正しい形は強い気のパワーをもっている。

心を静め、姿勢、動作が正しいかどうかを検証するとき、一般的に正しい形は、自然で美しく余裕があり、気感も強く心地よいものである。

形の調整の中心は、中丹田(胸の中という気穴の上、約五センチのところ玉堂という気穴)にあり、ここを開くと姿勢がのびのびとし、栄気(経絡の気)が自然に全身へと流れる。

また、頭正、項直(頸を真っ直ぐ)、鼻対臍(鼻先を臍に向かい合わせる)を練習の要として形の調整を行う。

形の調整は、最も時間がかかる重要なステップである。

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調心

薛 永斌

調心とは、意識を調えることで、練習の要である。

練習するとき、まず、外部に影響された意識の部分である"心"を静かにし、そして内面からコントロールした意識の部分"意"に結合させ、精神状態を安定させる。

それはいわゆる入静状態で、意静状態とも言われている。その状態で、心と意を統一し、内面を充実させ、その状態で形を調整し、気感とその流れを体感するのである。

意静に達するためには、両眼を半眼に、心の活動の集中は外部から内部にとどめ、意識は上丹田(両眼の間、鼻根のところにあり、意識活動の中心)に帰する。

初心者の場合、練習中に雑念が入り、精神集中ができなくなることがある。

だが、そのとき、意識で雑念を抑えてはいけない。そうすると、かえって緊張してしまう。姿勢と気感が調整されると、雑念は自然に消え、入静状態に戻ることができる

意静の状態に入ることによって、精神集中もできるようになり、精神力も強くなる。

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調息

薛 永斌

調息とは、呼吸を調整したうえ、内気を養うことである。

呼吸の調整は、意識で呼吸を直接に調整するよりも、間接的に姿勢の調整と意静の調整により自然な腹式呼吸に入ることが重要である。

自然な腹式呼吸は内気を養うには良い基礎を築く。

内気を養うことは、下丹田(臍下約七センチのところで気海という気穴の奥)に意識をある程度集中し、練習中にそこを忘れなく、また過度ほど集中過ぎないようにする。

下丹田また丹田と呼ばれており、内気の中心である。

上達すると下丹田のところに充実感が溢れ、全身の各部分に達する。

下丹田を注意するとき、調身のポイントの中丹田と調心のポイントの上丹田を合わせて調整すると、全身の気の流れがよくなる。

気功にだけでなく、太極拳にも調息が必要である。

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薛 永斌

勁は、気と、筋肉のパワーとの結合であり、太極拳の中心的な内容をなしている。太極拳の形、技、パワーは、勁と密接に関連している。

展とは、勁の空間への広がりである。

重心を安定させ、背筋を伸ばし、両腕を空間で繋ぐ。いわゆる三弓一円の状態を形成し、同時に、鼻先をお臍に向け、腹式呼吸を導き、丹田の充実した感覚を指先まで繋げ、体のあらゆる部位と繋げて、自分の体に停止させることなく、絶えず周囲に向かって伸ばし、空間でも繋がるようにする。

空間が大きいほどパワーが強く、綿密であるほど、技は上質となる。

展と<松>とは陰陽調和の関係にある。体の陰に属する部分を緩めて余裕を持たせる<松>に対し、体の陽に属する部分を伸ばし、空間を形成させるのが展である。

さらにその両者のバランスが肝要である。展は形の美しさをもたらすためだけでなく、太極拳の勁を習得するための重要なポイントでもある。

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小事典「な」

内家拳

薛 永斌

従来の拳法は筋肉のパワーとスピードを主体にしてできた格闘技法であることに対し、意識と気などの内面的な要素も加えた新しい拳法である。
従来型の拳法は外家拳に、その新拳法は内家拳に分類され、太極拳は内家拳に属する。

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内気功

薛 永斌

健康の維持と促進、病気の自己治療法としての養生気功である。
内気の充実とバランスが重視され、それによって生命力が高まり、免疫力が強化される。
内気功は積極的な自己鍛錬法であり、気功の主流である。

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小事典「は」

八卦掌

薛 永斌

剛柔相兼の内家拳の代表的な拳法の一つです。
歩法は円圏の形ですばやく移動し、手と体も姿勢を調整しながらバランスよく回転し、有利なチャンスを瞬時に掴み、巧妙に反撃する特徴です。
動きは優雅であるが実戦に強い完成度の高い拳法です。

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半眼

薛 永斌

無極静功の静というのは、意静という意味です。

意静ができてからはじめて形と気の調整は行なうことが可能になります。
意静を達成するには、まず瞼を緩め、意識を外面から内面へ、体の全体へ纏めます。
その状態の眼の形を通常の開眼・閉眼とは区別して、半眼と言います。

気功を行なうときは、常に半眼で安静状態を保つことが必要です。
また、目を半眼にするということは、意識の範囲と気の範囲を一致させるためでもあります。
形の幅が小さなポーズは、目を開ける幅は小さく、逆に、形の幅が大きいほど、眼を開ける幅も大きくなります。

半眼を適切に行なうことができれば,体全体のバランスを保つことができます。
姿勢の視点から、これを“半眼正視”と言います。

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尾閭対足跟

薛 永斌

姿勢をよくするためには、下半身の安定が重要です。

初心者が練習するとき一般的に、お腹が前へ出たり、後ろにお尻が出たりするという傾向があります。
そういうとき下半身は不安定になり、体は緊張してしまい、姿勢は崩れます。

この問題を解決するには、尾閭対足跟という姿勢のポイントがあります。即ち尾てい骨と足の踵の相対関係です。
下半身が馬歩のとき、尾てい骨からの垂線は、両足の踵と踵を結んだ線の中間にあります。
弓歩のときは尾てい骨を後ろの踵に合わせます。足の踵、尾てい骨、後頭部の三点が、弓歩の場合は斜線、坐歩と馬歩の場合は垂直線にします。

尾てい骨と踵の位置関係は下半身の重要なポイントです。

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小事典「や」

薛 永斌

太極拳の基本理論には世界万物は陰と陽の両面を持ち、その相反する性質の調和によって形成、維持されているという陰陽哲学思想がある。
陽は物事の表面、表の部分、また活発的な動き、積極的ような状態を意味する。

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養生法

薛 永斌

近年、健康への関心が高まり、太極拳や気功などの養生法が広く普及されるようになりました。

養生法に共通しているのは、心身の調和のとれた状態を目指し、無理をせず、自然で美しい姿勢を保ち、体を合理的に柔らかく優しく動かし、自らその生を養い、結果として未病を治し、健康度をあげるということです。

養生法の内在的な特徴は“心静体動”です。
それは現代人の歪んでいる行動様式の“心乱体怠”の状態を調整するものです。

養生法、特に太極拳と気功は、静かな穏やかな精神状態で、体内部の反応を“聴き”ながら細かく調整し、体の各部分の調和、体の動きと内部の感じの協調、心身統一の方向へと進んで行きます。

そして、養生法の核心には常に“陰陽”バランスの思想があります。

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小事典「ら」

立身中正

薛 永斌

太極拳と気功の姿勢に対し、“立身中正”という共通のポイントがあります。
自然界の樹木では、幹はちゃんと上へ向かって伸び、根は地面に下ろし、枝葉は空間に広がります。

太極拳と気功を練習する時、樹木と同じように、背筋を伸ばし、頭の上に軽い風船を乗せている感じで(“頭頂要軽”というポイント)、足と繋がると動きの軸が形成され、そして両手を展ばして、動作を展開します。

“立身中正”はしっかりとした、綺麗で、余裕がある体の軸の感じです。 健康にだけでなく、武術でもその体の軸の感じが大切です。

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